【ネタバレなし】映画『サイコ・ゴアマン』 特撮愛に溢れた極上B級ゴア作品

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サイコ・ゴアマンMovie
画像はサイコ・ゴアマンTwitterから

2021年、カナダのが誇る天才過激映像集団《アストロン6》のスティーヴン・コスタンスキが極上のB級映画を誕生させた。それがSFスプラッター・ヒーローアドベンチャー『サイコ・ゴアマン』。

クレイジなーユーモアたっぷり、爽快感に満たされるグロ・ゴア・スプラッター、80年代の特撮や映画への愛がこれまでもかと詰められた作風、すべてのB級映画好きにオススメしたい傑作だ。

あらすじ

物語を簡潔に説明すると、個性強めな少女ミミがある日、封印されていた残酷で最強な宇宙人の封印を解いてしまう。宇宙人をコントロールできる石のおかげで、ミミは残酷宇宙人を好き勝手に操作できる生活を堪能していく。

だいたいこんな感じ。ちなみに劇中で呼ばれているPGとはPsycho Goremanの頭文字をとった愛称。

割とシンプルな物語に、脚本も務めたスティーヴン・コスタンスキによるユーモアな会話劇と映画・特撮愛が加わり、最高にクレイジーな作品にブラッシュアップされている。

太古より庭に埋められていた銀河の破壊者<残虐宇宙人>は、少女ミミ(8歳)により偶然掘り当てられ封印を解かれた。だが、すかさず容赦ない殺戮の限りを尽くすはずが、極悪な性格のミミに自身を操ることが可能な宝石を奪われていた。かくして無慈悲にして計り知れぬ力を誇る暗黒の覇者は、サイコ・ゴアマンと名付けられ少女にたいへんな仕打ちを受けることとなる。一方、残虐宇宙人の覚醒を察知したガイガックス星の正義の勢力<テンプル騎士団>は宇宙会議を開催、最強怪人パンドラを地球に送り込む――。

公式サイトより

『チェンソーマン』作者が大絶賛

藤本タツキによる、藤本タツキの妹という体のアカウント・ながやま こはる

『チェンソーマン』『ファイアパンチ』『ルックバック』など、漫画業界で異質な作品を生み出している漫画家・藤本タツキ。

自身の漫画にも影響を受けているほどの映画好きとしても知られており、そこからインスピレーションを受けたであろう独創性と頭がおかしい(もちろん褒め言葉)作風が持つ中毒性の高さでも知られている。また、『チェンソーマン』『ファイアパンチ』の両作で映画好きなキャラを登場させている。

自身の漫画にも影響を受けているほどの映画好きとしても知られており、そこからインスピレーションを受けたであろう独創性と頭がおかしい(もちろん褒め言葉)作風が持つ中毒性の高さでも知られている。また、『チェンソーマン』『ファイアパンチ』の両作で映画好きなキャラを登場させている。

そんな藤本タツキは『サイコ・ゴアマン』鑑賞後に「今年一番面白かった映画でした!最高最悪のラストでした!」と惜しみない称賛コメントを寄せ、描き下ろしのイラストを寄贈している。

加えて、「ジャンプフェスタ 2020 ONLINE」では、『サイコ・ゴアマン』のことを「『チェンソーマン』でやりたかったけれど勇気が出なかった事を堂々とやってくれた」と褒めちぎっている。

サイコゴアマン
藤本タツキ描き下ろし『サイコ・ゴアマン』/画像は彼のTwitterから

異質な映画好きの天才・藤本タツキが「最高最悪」と称し太鼓判を押す『サイコ・ゴアマン』について、ネタバレ抜きで綴っていく。

映画と特撮愛がたまらない

https://twitter.com/pgjp2021/status/1454788851214401536

『サイコ・ゴアマン』は、血や肉が飛び散るグロ・ゴア・スプラッターなB級映画。ただ、普通のB級ではない、映画と特撮への純愛が注ぎ込められた べらぼうにヤバイ作品だ。

キャストと制作陣

監督のスティーヴン・コスタンスキは昔からこの物語への構想は持っていたそうで、子供に振り回される怪物という設定を長年に渡り温めてきた。

制作において主人公となる子役2人は作品を左右させる責任重大な存在。オーディションを徹底的に実施して選出されたミミ役のニタ = ジョゼ・ハンナのクソガキ感、ルーク役のオーウェン・マイヤーのヘタレ感を演じる姿は妙にリアルでコミカルで、超一流の役者だ。

監督もインタビューで、彼らの演技を手放しに褒め、なおかつ撮影現場に活力を与えてくれた存在と述べている。

不気味なキャラの造形について

サイコ・ゴアマン
画像はサイコ・ゴアマンTwitterから

特撮コスチューム、ミニチュア、特殊効果と情熱が注ぎ込められた『サイコ・ゴアマン』。

個性豊かな宇宙人がたくさん登場するわけだが、特殊効果だけが描ける妙な生々しさも相まって堪らないデザインだ。監督や制作陣は多くの映画や作品から影響を受けており、オマージュもしているので、映画好きはあの作品からかなと思うことだろう。

https://twitter.com/pgjp2021/status/1455465534602956800
サイコ・ゴアマン
画像はサイコ・ゴアマンTwitterから

主人公で残虐宇宙人のサイコ・ゴアマンは、監督が子供の頃に10ドルで買えたフィギュアをイメージしてデザインされた。そのイメージをより印象的に、なおかつ監督の趣味であるトゲを頭と背中に付けたとのこと。

表面は真珠のような光沢、体に走るピンクの筋で90年代のフィギュアのように仕上げたと語っている。

サイコ・ゴアマン
画像はサイコ・ゴアマンTwitterから

続いて、パンドラ。白が印象的なこの宇宙人はサイコ・ゴアマンとは対照的に美しいデザインを意識して作られた。

日本のスーパー戦隊モノをモチーフしたとのこと。ぱっと見はスタイリッシュで天使チックだが、よく見ると宇宙人らしい恐ろしいデザインになっている。

サイコゴアマン
画像はサイコ・ゴアマンTwitterから

ラスト、脳みそ君。見た目の通りの脳みそな生命体。なんかウエットな質感がいい感じにクリーピー、個人的にはとにかくツボ。

終わりに

やっぱり制作陣頭おかしいな、大好きだ

決して、誰にでもオススメできる作品ではない『サイコ・ゴアマン』。

アニメも控えている『チェンソーマン』が好きっていう人がいたら、家でポップコーンとコーラ準備して鑑賞会を開けば最高だと思う。

会話劇、ストーリー、キャラの造形、楽しみ方はいくらでもあるので、何度も鑑賞推奨。

今の所、配信はU-NEXTのみの模様(2022年1月中旬現在)

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